チリ産ワインの歴史
ワインの産地としては、やはりヨーロッパ各国が有名ですが、近年では南米の国、チリで作られたチリ産ワインも知られてるようになってきています。
チリ産ワインは、人件費が安く、土地も安いということから、大規模なぶどう栽培と、ワインの生産が可能です。
また、関税がかからないことから、お値段がリーズナブルなものが多いのが特徴です。
また、飲みやすい商品が多いことから、家庭で気軽に楽しめるテーブルワインとしても人気です。
また、最近では国際的にも評価されるほど、本格的なワインも作られています。
チリで作られるようになった歴史は大変深く、今から約550年以上も昔にさかのぼることができます。
16世紀のはじめごろ、スペインによってインカ帝国が滅ぼされ、スペインから多くの移住者がやってきました。
そして、キリスト教の普及のため、多くの宣教師たちも、チリをはじめとして、新大陸である、南米の各地に移住してくるようになりました。
キリスト教の儀式において、ワインは必要不可欠なものです。
そのため、ワインを造るために必要な、ぶどうの苗木が宣教師たちと一緒に持ち込まれ、栽培されるようになりました。持ち込まれた当初は、サンディエゴの近辺で栽培されていて、少しずつ広まっていきました。
この苗木は、パイスと呼ばれる種類で、病気や害虫などにも強い品種のため、550年経った現在でも、チリで多く栽培されています。
19世紀に入り、スペインから独立した後には、ワイン栽培は、フランスからぶどうを持ち込んだり、専門家を招いたりすることで、地主による、大規模な生産が行われるようになりました。
ヨーロッパでは、疫病などの病害などで、なくなってしまったものの、チリでは病害の被害を免れ、いまだに栽培されているという、貴重な品種もあります。
そして20世紀になり、ぶどうの栽培技術や、醸造の技術が飛躍的にアップしたことで、世界中に輸出され、チリワインが広まるようになりました。